「音の影」
2018年 09月 12日
僕のマエストロであるステファノ・シャシャ(Stefano Sciascia)の演奏をご存知の方は想像がつくかと思いますが、彼のレッスンは感覚重視で、説明するために詩的な表現を使うこともよくありました。
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今になって思い出すのが、「音には『影』がある」という表現。シャシャは時々、パッと聞くには全く同じ音を2回弾いて、「この二つのどこが違う?」という禅問答のような質問を投げかけてきます。その質問に、僕と同級生の、とても感受性の鋭い男の子(楽譜を読むのが大の苦手なくせに、好きに弾かせたらシャシャにも劣らぬ美音を奏でる奴でした。親友です。)が「こっちの音には『影』があります」と答えたのが最初で、それから気に入ってシャシャも使い続けていました。
さて、「音の影」とは一体何なのか。僕も文章では説明できませんし、解釈は皆さんにお任せしますが、本当は答えなんか無いのかもしれません。答えが無いことを考え続けることに意味がある?
しかし例えばこういう音を聞くと、やっぱりあるんだなぁ、影が。
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by mitsugu-ts
| 2018-09-12 18:33
| 僕のコントラバス考
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