世界一美しいかもしれない劇場、マントヴァのビビエーナ劇場。

オーケストラとの仕事で、ヴェローナの少し南に位置する小都市マントヴァまで一泊で出張演奏してきました。マントヴァではこの一週間、かなり充実した室内楽のフェスティバルが催されており、その一環でした。この依頼を引き受けた理由のうち、大きかったのがこちら、演奏会場です。
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ビビエーナ劇場(Teatro Bibiena)という古い劇場で、完成は1769年。ビビエーナというのは建築家の苗字です。父フェルディナンド、息子アントニオと二代に渡ってヨーロッパの色々な劇場を手掛けてきた一家で、このマントヴァの劇場は息子アントニオの仕事です。色を使いすぎない石造りのパルコ席(壁の個室)、特殊な鐘の形の地上席などが、他にはないダイナミズムと統一感を同時に表現しています。
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もともと、マントヴァの科学アカデミーのために作られたそうで、Teatro Scientifico(科学的な劇場)という名前もつけられています。この劇場が特に自慢しているのが、1770年1月6日に行われた、神童モーツァルト(当時14歳)のコンサート。同行していた父レオポルド・モーツァルトがザルツブルグの妻に宛てて書いた手紙の中に、この劇場を指して「私の人生の中で、これ以上美しい劇場は見たことがない!」と書き残しています。
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そんな有名人のレビューを抜きにしても、とにかく圧巻の美しさです。ケバケバしすぎていないところが、特に日本の方の気に入るのではないでしょうか。僕はここで演奏するのは2回目ですが、まったく飽きることなくまたも美しさに圧倒されてしまいました。これはやっぱり、ヨーロッパで活動している役得というものです。コンサートや催しが無ければ、普段も2ユーロで入場できるそうです。マントヴァへお越しの方、ここは絶対におススメです!
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同僚のコントラバス奏者と記念撮影。ファビオはヴェネツィアの音楽院の先生、ラウラはウーディネのオーケストラの固定メンバーで、二人とも大先輩です。普段は一人ぼっちか年下の奏者と弾くことが多いので、この二人と一緒に弾けたのも良い勉強になりました!

こちらのビビエーナ劇場、日本語ではほとんど情報がありません。イタリアには、まだまだこんな隠れた至宝がたくさんあるんですねー!

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Commented by Yasuo Imase at 2018-06-08 00:03 x
Mitsugu TS 様
突然のメッセージで恐縮です。
ホルンの今瀬と申します。
先月行ったビビエーナ劇場を検索してたら先週MITSUGUさまも行かれたとの記事を読み思わずメッセージさせて頂きました。
9月また演奏に行くので今後ともいろいろ教えて頂けたらと思います。
併せ、メールさせて頂こうと思いますのでこちらもよろしくお願いします。
平成音大講師 今瀬康夫
Commented by mitsugu-ts at 2018-06-08 05:11
> Yasuo Imase様
コメントありがとうございます。なんと、ビビエーナ劇場にいらしてたんですね!ほんと、美しいですよねー。
メールも拝読しました。そちらも、お返事差し上げますね。こちらこそ、どうぞよろしくお願いいたします。
by mitsugu-ts | 2018-06-02 18:34 | ヨーロッパの思い出 | Comments(2)

イタリアの東北、風の街トリエステで生活するコントラバス弾きmitsuguのブログ。トリエステ情報や音楽、コントラバスに関する考えをまとめています。ときどき近況も。どうぞよろしく!


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