ジェイムズ・ジョイス(James Joyce)のトリエステ。

先日、日本からトリエステにいらっしゃったジェイムズ・ジョイスの研究者の方とお話をする機会がありました。多くの日本人にとっては、トリエステに関係のある作家といえば、須賀敦子さんのエッセイのおかげでウンベルト・サバの名前が一般的なのではないでしょうか。しかし、世界的に見ればイタリアの一詩人であるサバよりも、20世紀の最も重要な作家の一人と称されるジェイムズ・ジョイスの方が知られています。ジョイスは大雑把に言って1904年から1915年にかけて、トリエステに住んでいました。

トリエステはジョイス、サバ、それにイタロ・ズヴェーヴォを加えた三人の作家を観光の売り物の一環としており、街中の3か所にそれぞれのブロンズ像を建てています。ジョイスの像はその中でも一番風光明媚な運河のあるポンテ・ロッソ広場の橋の上にあり、格好の記念写真ポイントです。色々な人の写真をここで撮ってきましたが、せっかくブログに載せるならやはり金髪のかわい子ちゃんとの写真が良いでしょう。ジョイスも心なしか嬉しそうです。笑。
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僕は無知なことに知らなかったのですが、日本にもジェイムズ・ジョイス協会というものがあり、多くの研究者がプロ・アマを問わず日々ジョイスについて熱く盛り上がっているそうなのです。今回お会いした研究者の方にも、ジョイス好きなら絶対に興味があるトリエステの様子をもっとブログに書いてください、とお願いされてしまいました。

ちゃんとした勉強は後回しにして、とりあえず思いつくことを書き並べてみます。まず、トリエステ市が発行しているこちらのジョイス地図は必須でしょう。英語もあります。実際に歩いてみましたが、地図上の番号にはいくつか怪しいものもありました。
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この地図に載っているものも載っていないものも、ジョイスにゆかりのある場所にはこのようなプレートが取り付けられており、簡単に解説もあります。イタリア語のみ。
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ジョイスが愛していたことで有名な菓子店ピローナ(Pasticceria Pirona)ですが、2017年の3月に前経営者が定年退職して以来、2018年5月現在も閉まっています・・・。何度かトリエステの企業やヴェネツィア付近の企業が店を借りて再開しようとしたのですが、歴史的名店であるので内装や雰囲気を維持しなければならない、要するに現代のニーズに合わせた店づくりができず採算が取れそうにないという非常にイタリアらしい問題があり、交渉が決裂しました。だからって閉めっぱなしでいいのか、トリエステ市さんよ・・・。
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ジョイスやその弟が英語を教えていたサン・ニコロ通りのベルリッツ・スクールは、Zaraというスペイン生まれの大手服飾チェーンの店舗になっています。こちらは、サバの古書店ともほぼお隣。そういえば、ジョイスとサバって交流は無かったんでしょうか?
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ピローナが閉まっているので、仕方なくベルリッツの先生が通っていたというカフェ「ステッラ・ポラーレ(Stella Polare)」にてコーヒーを飲みました。
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さて、冒頭のジョイス地図の最後に参考文献としてあった「Itinerari Triestini James Joyce / Renzo S. Crivelli著」という本を本屋さんで探してみたのですが、これが無い。どうやら絶版になっているそうで、それならと古本屋を巡ってみて、ようやく見つけました!研究者さんも欲しそうにしてましたが、さっき別の古本屋で同じ著者の別のジョイス本をお求めになっていましたし、この本はトリエステがメインということで僕の手元に残りました。古本屋さんで探していた本を見つけるのって、なんでこんなに嬉しいんでしょうね。笑。
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これからのんびりこの本を勉強して、もっと詳しくトリエステとジョイスの繋がりなどについて記事にしていこうと思います!しかし、酒飲みで浪費家だったのか、ジョイス。それでいてとてつもなく難解な作品を残した彼、もうそれだけで親近感が湧きました。笑。

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by mitsugu-ts | 2018-05-17 06:59 | 続・トリエステの歩き方 | Comments(0)

イタリアの東北、風の街トリエステで生活するコントラバス弾きmitsuguのブログ。トリエステ情報や音楽、コントラバスに関する考えをまとめています。ときどき近況も。どうぞよろしく!


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