久々の平日夜のんびり。

イタリアでは、カーニバルの最終日(脂の火曜日、仮装パーティーなどが盛り上がる)という理由で、平日なのに学校が休みになります。県の学校カレンダーに準じている日本語クラスも休講、クリスマス・年末年始を除けば実に久しぶりに火曜日の夜がフリーになりました。

妻は女子会で夕食に出かけてしまったし、カーニバルで浮かれているであろう街に出かける気分でも無かったので、家でこれまた分厚い本と向かい合いました。最近読破し続けている「イタリア人が学校で習う文学シリーズ」で、ルイージ・ピランデッロ(ピランデルロとも)の短編集。本当はもっと有名な小説を借りたかったのですが、貸し出し中でした。
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まずは最初の短編を読了しましたが、劇作家らしく登場人物のセリフが生き生きとしている印象でした。昔のイタリア語なのか方言なのか、アルファベットの使い方が標準イタリア語と違うことが多いので少し戸惑います。もう数編この本から短編を読んで、こんどこそ代表作(Il fu Mattia PascalやUno, nessuno e centomila)に取り掛かります!

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Commented by accaesse at 2017-03-03 08:35 x
この作家もシチリア出身ですよね。もしかして方言が使われている?
和訳の短編集だけ読んだことがあります。なんというか、土着とシュールが混じったような・・・不思議な感じ。
単純な私が心うたれたのは「月をみつけたチャウラ」でした。
Commented by mitsugu-ts at 2017-03-04 17:15
> accaesseさん
土着とシュールが混じったような、なるほど納得です。この短編集は後世の人がまとめたようで、50編くらい短編が詰まってます。目次を見てみたら、「月をみつけたチャウラ(Ciàula scopre la Luna)」あります!読んでみますねー。
Commented by milletti_naoko at 2017-03-06 00:00
火曜日、イタリアでは学校が休みだったんですね! わたしたちが勤める学校がちょうどペルージャのバスターミナルの傍らにあって、この日同僚が、いつもに比べて見かけた遠距離地方バスが少なかったと驚いていたのですが、学校が休みだったからなんですね。

ピランデッロ、わたしが最後に読んだのは、すでに一度自分でも読んでいたのを、大学の授業の教材としてまたじっくり読み直した『Il fu Mattia Pascal』で、おそらくもう10年近く前の話です。夏目漱石と同じく1867年生まれで、漱石が明治維新を迎える直前の日本で生まれ、革新のさなかを生きたように、ピランデッロも、1861年にイタリア統一となってものの、トレンティーノなどがイタリア領となるのはその後、また、バチカンがイタリアに戻るのは1870年と、やはり新しい近代国家イタリアの成立前後に生まれて、生きているのが興味深いなと、当時思いました。現代イタリア語は、イタリア統一と共に、新国家の言語の必要をもって生まれたようなところがあり、14世紀のフィレンツェ文豪の文学作品に基づいて16世紀以降、イタリア半島の作家や知識人たちが共通語として執筆に利用していた古フィレンツェ雅語を基盤とし、それで書かれた最初の画期的な文学作品がマンゾーニの『婚約者』であり、マンゾーニも、自分の言葉の地方臭を取り、フィレンツェ雅語に近づけるべく、フィレンツェの友人に協力を得て、大がかりな改稿を確か二度行っているはずです。イタリア統一時、標準イタリア語を書き話せる人は総人口のわずかに2~10パーセントと言われ、まだテレビもない時代ですから、シチリアで生まれ育ったピランデッロの作品で使われたイタリア語に独特の用法があるのは、そういう歴史的背景もあってのことかと思います。

Commented by mitsugu-ts at 2017-03-06 08:38
> milletti_naokoさん
おそらく州や県ごとの就学カレンダーによると思うのですが、フリウリ州は火曜日も、実は水曜日(灰の水曜日)も公立学校は休みでした。しっかりカーニバルを楽しんでこい、という姿勢なのか、気前の良いことです。

なるほど、漱石と同年なんですね。漱石は文明開化の推進派だったように覚えているのですが、ピランデッロはどうだったんでしょうか。

標準イタリア語との違いでなにより気になったのは「j」の使い方で、母音から続く「i」の音は全て「j」で書かれているように見受けられました。「ajuto」とか。このあたり、日本語のかな統一で消されてしまった「や行の『い』『え』」に通じる気がして、面白いです。
by mitsugu-ts | 2017-03-02 00:40 | 日々のこと | Comments(4)

イタリアの東北、風の街トリエステで生活するコントラバス弾きmitsuguのブログ。トリエステ情報や音楽、コントラバスに関する考えをまとめています。ときどき近況も。どうぞよろしく!


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