ヴェネツィアで貴重なコントラバス巡り。
2017年 06月 06日
日本から遊びに来てくれたコントラバスの友人と、ヴェネツィアで本格的にコントラバス巡りをしてきました。 まずは、前にもちらっと書いたこちらの「Museo della Musica(音楽博物館)」。最近はホームページ(英語対応)も整備され、綺麗な写真を見る事ができます。ヨダレが出そうなイタリアンの名が連なるヴァイオリンやヴィオラを通り過ぎると、3本のコントラバスが奥に陣取っています。中央は泣く子も黙るNiccolò Amati。 1670年製とあります。あまりにもビッグネームすぎて「本当か?」と疑いたくなりますが、本当なんでしょうか。楽器自体の状態は非常に良く、幅広で奥行きも深い、でもエレガントなシェイプの楽器です。
向かって右側はMichelangelo Bergonzi、1776年。 父親のCarloも有名ですが、このミケランジェロは特にコントラバス製作に力を注いだのだとか。19世紀イタリアのコントラバス奏者Mengoli(練習曲なども書いています)が所有していたもので、この博物館のホムペによるとボッテジーニもよく弾いていたとか・・・?木材もニスも非常に高品質なのが伺えます。
もう一本は、単に「ブレシア流」とありました、小型の楽器です。 横から。 こちらの博物館、入場無料ですのでどんどん見学に行ってください!
さて今回の新ネタは、かのドラゴネッティが弾いていたGasparo da Salòです!サロはコントラバス作者としては最高峰とされていた人で、ボッテジーニもコレクションの中に持っていたとか。ドラゴネッティは若くしてヴェネツィアのサン・マルコ聖堂の音楽隊で弾いていたのですが、そのサン・マルコ聖堂がドラゴネッティのために買い、遺言でここに置いておくように、と指示したこちらの楽器が、サン・マルコ聖堂の博物館に保管されています。
サン・マルコ聖堂に入場して一周し、出口の扉を出たところで、左手にこの急な階段があります。ここが博物館の入り口です。入場料5ユーロ。 上からは広場に面したバルコニーにも出られて気持ちが良いですが、お目当てのコントラバスは青銅の馬の像の前を曲がって奥の右手にあります。内部は写真禁止でしたが、これなら良いかと撮ってみました。 そう、なんと楽器を照らす照明が無いのです。暗くてほとんど見えねえよ!と文句を言ってみましたが、どうにもならず。仕方なくスマホ
の懐中電灯機能で照らしながら見ました。笑。こちらはガラス越しの鑑賞です。3弦で、駒の形も独特です。こちらの2007年に修復した人のホームページで写真をご覧ください。
このホームページによると楽器は1590年製、1791年に聖堂からドラゴネッティに寄付されて彼と一緒にイギリスまで行き、メインの楽器として活躍したとのことです。後継ぎのいなかった彼の遺言の中に「この楽器はヴェネツィアに戻し、聖堂の音楽隊の一番うまいコントラバス奏者が弾くように」との指示があったそうです。偉大なコントラバス奏者の伝説のメイン楽器、弾かれていないのは残念ですが、修復も経て状態は良さそうでした。
ヴェネツィアを訪れるコントラバス奏者の皆さん、ぜひこれらの名器をご覧になっていってくださいね!
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向かって右側はMichelangelo Bergonzi、1776年。
もう一本は、単に「ブレシア流」とありました、小型の楽器です。
さて今回の新ネタは、かのドラゴネッティが弾いていたGasparo da Salòです!サロはコントラバス作者としては最高峰とされていた人で、ボッテジーニもコレクションの中に持っていたとか。ドラゴネッティは若くしてヴェネツィアのサン・マルコ聖堂の音楽隊で弾いていたのですが、そのサン・マルコ聖堂がドラゴネッティのために買い、遺言でここに置いておくように、と指示したこちらの楽器が、サン・マルコ聖堂の博物館に保管されています。
サン・マルコ聖堂に入場して一周し、出口の扉を出たところで、左手にこの急な階段があります。ここが博物館の入り口です。入場料5ユーロ。
の懐中電灯機能で照らしながら見ました。笑。こちらはガラス越しの鑑賞です。3弦で、駒の形も独特です。こちらの2007年に修復した人のホームページで写真をご覧ください。
このホームページによると楽器は1590年製、1791年に聖堂からドラゴネッティに寄付されて彼と一緒にイギリスまで行き、メインの楽器として活躍したとのことです。後継ぎのいなかった彼の遺言の中に「この楽器はヴェネツィアに戻し、聖堂の音楽隊の一番うまいコントラバス奏者が弾くように」との指示があったそうです。偉大なコントラバス奏者の伝説のメイン楽器、弾かれていないのは残念ですが、修復も経て状態は良さそうでした。
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by mitsugu-ts
| 2017-06-06 14:41
| 僕のコントラバス考
|
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